
NFTのビジネスモデルってどんな仕組みなの?

NFTをビジネスに取り入れるメリットは?
近年話題となっているNFTですが、ビジネスモデルはどうなっているのでしょうか。アートやゲームのイメージが強いNFTではあるものの、さまざまなビジネスモデルがあります。
そこで本記事では、NFTのビジネスモデルをわかりやすく解説していきます。NFTをビジネスに取り入れるメリットやビジネスモデル事例を紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
NFTのビジネスモデルとは?
NFTはデジタルデータを扱い、ブロックチェーン技術を活かすことで唯一無二の作品を作れるようになりました。
2021年からNFTを活用したビジネスに注目が集まっており、現在は主に以下の5つのビジネスモデルに分類されています。
- マーケットプレイスを利用したNFTの売買
- NFTマーケットプレイスの運営
- NFTゲーム(GameFi)
- NFTの売買支援サービス
- NFTを活用した自社商品のアプローチ
それぞれどのようなビジネスなのか、詳しく見ていきましょう。
マーケットプレイスを利用したNFTの売買
NFTのビジネスモデルとして主流なのが、専用のマーケットプレイスを利用したNFTの売買です。NFTの売買が行えるマーケット(市場)を利用し、日々取引が行われています。
NFTマーケットプレイスで扱われているジャンルは、主に以下の通りです。
- アート
- 不動産
- スポーツ
- 音楽
- 映画・動画
- 写真
- ゲームアイテム
取引量世界No.1のOpenSeaを筆頭に、さまざまなマーケットにてNFTの売買が繰り返されています。企業だけでなく有名インフルエンサーなど個人もNFTを活用し、デジタルコンテンツの販促活動を行っている状態です。
NFTマーケットプレイスの運営
NFTの売買ができる、マーケットプレイスを運営する企業も増えてきました。現在、国内外合わせてマーケットプレイスは200サイト以上あり、これからも参入する企業は増えるでしょう。
例えば、以下のNFTマーケットプレイスは国内でローンチされた際に、大変話題となりました。
- 楽天NFT(運営:楽天)
- LINE NFT(運営:LINE)
- Adam by GMO(運営:GMOインターネットグループ)
世界のNFTに対する認知度が高まっている一方で、国内で利用している人はまだまだ少ないのが現状です。しかし、国内の大手上場企業が積極的にマーケットプレイスの立ち上げを行っています。
プロレスラーや芸人、漫画家とコラボしてNFT作品を出品しており、日本にNFTという概念が定着する可能性は高いです。
NFTゲーム(GameFi)
遊んで稼げるゲーム「Play to earn」を筆頭に、NFTゲームをプレイするユーザーが増えています。ゲーム内のアイテムは全てNFT化されており、マーケットプレイスで売買することが可能です。
さらに、ゲームをプレイするだけでも収益化が可能な仕組みを取り入れていることから、一般ユーザーから注目が集まっています。「Axie Infinity」や「SAND BOX」などを筆頭に利用者が増えていることから、NFTゲーム開発に励む企業も増えている状態です。
他にも、動いて稼ぐ「STEPN」や寝て稼ぐ「Sleepagotchi」など、新しいNFTゲームに注目が集まっています。
NFTの売買支援サービス
NFTはブロックチェーン技術を用いていることから、web3に対する知見が必要です。NFTの売買を行うためにも慣れが必要なため、売買を支援するサービスも展開しています。
また、NFTは著作権をめぐる問題も多く、売上で発生した仮想通貨の税金問題を解決する弁護士や税理士も増えてきました。日本は法整備が整っていない状態でもあるので、本格的なNFTプロジェクトを立ち上げた際にはトラブルが発生します。
今後NFTの売買は増えることが予想できることから、支援サービスの需要も高まる可能性が高いです。
NFTを活用した自社商品のアプローチ
NFTという言葉は、国内においてそこまで認知されていません。しかし、徐々に定着してきている段階でもあるので、注目されやすいキーワードとなっています。
NFTを活用した作品は注目度が高いことから、広告宣伝を行ることで自社商品のアプローチにも繋がり、売上拡大を目指せれます。世界にもアプローチできるので、より販促領域を増やしたい企業が参入する可能性は高いです。
NFTのビジネスモデルを活用するメリット
NFTを活用している企業は、まだまだ少ないのが現状です。しかし、NFTのビジネスモデルを活用すれば以下の恩恵が受けられます。
- 販路拡大につながる
- 唯一無二の作品を作れる
- デジタルデータであればなんでも出品できる
それぞれ詳しく見ていきましょう。
販路拡大につながる
NFTの最大のメリットは、世界に向けてアプローチができるという点です。これまで新しい商品やサービスを開発しても、海外にアプローチするのは困難を極めました。
しかし、NFTの売買を行うユーザーの9割は海外の方です。販売するコンテンツによっては、海外から注目される可能性もあります。
また、NFTは仮想通貨にて売買されるので、法定通貨に縛られる心配もありません。

海外に向けたアプローチができれば、販路拡大につながるね!
唯一無二の作品を作れる
NFTは代替不可能なトークンを意味し、他にはない唯一無二の作品を世に届けることが可能です。ブロックチェーン技術を用いたことで、デジタルデータに資産価値をつけれるようになりました。
オリジナル性の高い作品はコレクターの所有欲を高めていき、「購入したい」という意欲を高めます。仮想通貨に対する考え方が一般化されれば、NFTがさらに注目される可能性は高いです。

仮想通貨が日本で流行れば、その分NFTも注目されるんだね。
デジタルデータであればなんでも出品できる
NFTはデジタルデータであれば、なんでも出品できます。アートや写真、音楽などあらゆるデジタルデータがNFT化できるので、新たなコンテンツサービスが生み出せます。
他にも、デジタル上で発行した公的証明書や契約書、ドメインなどもNFT化することが可能です。日々新しい作品がNFT化されていることから、新たなビジネスチャンスが眠っています。

いろんなNFTが生まれてきているから、まだまだ可能性のあるジャンルだよね。
国内と海外におけるNFTのビジネスモデル事例5選
ここでは、国内と海外におけるNFTのビジネスモデル事例を以下の順番で紹介していきます。
- 楽天
- CAMPFIRE
- エイベックス
- ティファニー(TIFFANY)
- Ouchi Finance
これからNFTをビジネスとして活用していくのであれば、ぜひ参考にしてみてください。
楽天
楽天は『楽天NFT』という、独自のマーケットプレイスを開発しています。楽天オリジナルのブロックチェーンを開発したことで、NFTの売買を可能としました。
さらに、楽天NFTはクレジットカードでの決済も可能です。日本円でNFTが買えるので、仮想通貨への参入障壁がありません。
NFTの売買を繰り返せば楽天ポイントも貯まるので、他の楽天サービスへ繋げるビジネスモデルを確立しています。
CAMPFIRE
クラウドファンディングサービス『CAMPFIRE』でも、NFTの利用がスタートしました。CAMPFIREが提供する「CAMPFIRE Community」では、NFTの発行・販売が可能です。
NFT化したコンテンツは、クラウドファンディングのリターンに設定もできます。新たなリターンを増やして支援者を増やし、販促手段の拡充を目指すのが目的です。
参考:PR TIMES|CAMPFIRE Community、初のNFTの発行・販売をモバイルファクトリー、BlockBaseと本日より開始
エイベックス
エイベックス・テクノロジーズ株式会社が提供する「A trust」では、デジタルコンテンツを創出しNFT化するサポートを行っています。主には音楽のデジタルデータを中心に、法定通貨でも購入できる仕組みを構築している事業です。
さらに、「A trust」は音楽特化型のNFTマーケットプレイス「The NFT Records」に採用しています。採用されたおかげで、より多くのファンが安心して限定コンテンツを購入できるようになりました。
参考:avex technologies|NFT事業基盤「A trust」が音楽専門NFTマーケットプレイス「The NFT Records」に採用
ティファニー(TIFFANY)
ティファニーは2022年8月5日に、ブランド初となるNFT「NTFiff」を250個限定で販売しています。世界的にも有名なNFTアート「クリプトパンク(CryptoPunks)」の所有者向けに考案され、注目を集めました。
価格は30ETHと高額でしたが、すでに完売しています。富裕層向けの商品ではあるものの、現実世界にある商品とデジタル上のNFTがコラボした事例です。
Ouchi Finance
海外の企業でもあるOuchi Financeでは、海外の不動産をNFTとして販売しています。NFTを購入すれば、日本にいながら不動産投資を始めることが可能です。
現実世界で海外の不動産を購入するとなると、現地に行って複雑な手続きが必要だったりとハードルは高めとなっています。しかし、不動産をNFT化したことで余計な手続きが必要なくなったので、気軽に投資ができる仕組みを確立した事例です。
まとめ
NFTのビジネスモデルについて解説しつつ、メリットや事例を紹介していきました。改めて、NFTのビジネスモデルをまとめると、以下の通りです。
- マーケットプレイスを利用したNFTの売買
- NFTマーケットプレイスの運営
- NFTゲーム(GameFi)
- NFTの売買支援サービス
- NFTを活用した自社商品のアプローチ
NFTへの需要が高まれば、今後も新たなビジネスモデルが生まれる可能性もあります。まだ発展途上のジャンルでもあるので、ぜひこの機会にビジネスチャンスを掴みにいってみてはいかがでしょうか。
以下の記事ではNFTの始め方についてまとめているので、ぜひ参考にしてみてください。